獣篇/伊月りさ
 
「と」でなく「に」だと気づいた片道のきみを疎んで揺れる鬣(たてがみ)


月光と言語をすり替え降雪に名前をつけて笑っていたが


ひとがみなひとりでは生きられぬならわたしはひとでなくていいです
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