鼻行生物ナゾベーム/かめたろう
 
くのだろうか。」


やがて森にはスコールが降り注ぎ、丁度いい不規則性を規則的に繰り返
す1/fの水滴の奏では取り留めなく思索に耽るに最適なBGMだ。と。

終わり間近の雨季にあってスコールは一晩中降って、いつしかナゾベー
ムは瞑想と夢想の境目もわからないぼんやりとした眠りについた。

起きてからナゾベームは雨上がりの清浄な空気を鼻いっぱいに吸い込んで、
その洞をいたく気に入って、また来よう。なんどもここに来てここにも己の
魂をマーキングすることにしよう。と鼻息を荒げた。
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