ぼうきゃくの やみ/玉兎
 

ぼくの ては
なかへ なかへと
てを のばし
すべてを だいなしに
してしまった

あの はかなさを
いきること、というのだろう
あの こどうは
もとめる、ということなのだろう

ぼうりょくてきな
しょうどうを
ときおり
とじこめて
やさしい うその ことばで
しずめる

まるい ざらざらした てざわり
やみにかすれた ぶぶん
そのすきまからの さけび
かなしみの よあけ
ぼうきゃくの やみ








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