神様アレルギー/浅井実花
溢れてしまった
だから君はもうここに居ない
溢れてしまった
だから君は飼い猫じゃなくなった
神様アレルギーな僕は
祈ったりなんて出来やしないし
どこにも救いなんてなかった
螺子が吹っ飛んだ
割れる心
涙に塗れた顔で
決して安らかとは言えない
長い長い眠りに就いたね
背中に羽根なんて生えていない
ひとつ学んだけれど
それはもう遅かったんだ
その両腕を羽根に変えたとて
それはもう遅かったんだ
溢れてしまった
だから僕は其処には行けない
溢れてしまった
だから今日もここで涙を流す
神様アレルギーな僕は
君の冥福なんて祈れないから
ここでひっそりと
ここでひっそりと
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