にわか雨/快晴
真夏の夜に
突然降り出したにわか雨
こんな夜は蒸し暑く
寝苦しいと決まっているのに
今夜は何故か寒気に包まれて
窓を開け放しては肌寒い程
雨は段々と激しさを増し
私の心を代弁するかのように
不規則に地面を打つステップ
決まったリズムじゃ踊れない
雨が洗い流してくれるのは
懐かしい思い出ばかりで
悲しみや痛みには
ただ無情に降り続くだけ
雨を眺めているうちに
私はうとうと眠り込み
不格好に目を覚ました朝
雨はもう止んでいたけれど
こんなに肌寒いのは何故
見上げれば無表情の空
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