深い緑/
十二支蝶
釣り上がった左へ光ろうとしている
私の内で音が泣き止まない
においのなかで弦を弾くむ 地上から目を出す
股を開いて唾かないで
やさしい
眼の奥が温かい 身体が知っている
雨が結ばれている
太陽とそのさかさましか知らず躍るけらは
小さな唄しか叫ばぬけらは
上に上らず花をしたずる鳥の口音
見ていてだけ
流れに刺されて流れて気持ちよくなる
あなたはこの詩を終えて私をかわいそうだと
人間え やさしい
上に戻らず溢れるころも
見ていてだけ
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