Aria d'amore/
エスカルラータ
愛に迷う朝の瞳に抱かれた
木陰は透きとおり
空へと還る一つの現象で
(降っている、)
砕けた青の波を
すべりおちていく冬の光
潤滑する霧のなみだは
雪片を
あかあかと燃やし
ぱりり、と
折れた星影を
すくいあつめて白波を追う
祈りは祈りを見つめささやき
やがて回帰する金色の波動
うしなわれた水平は
連なる瞳と瞳の呼吸をもって
咲き返す
あざやかな朝の事例が
真空が選り抜く水晶のように瞬いていた
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