カフェ7Fのソネット/フミタケ
ョンのベランダ群
誰も毛布を干したりはしない 日の光を浴びる人影もない
ベネチアみたいにはいかないね 空中のゴンドラは幻さ
ほら、あのベランダの鉄柵は冷たい何かを告げようとしてる
イメージどうリに作られた街でイメージどうリに皆が顔を出したり
笑顔で君を必要としたりしないよ 心を無条件に開いたりはしないよ
7Fの窓から外を眺めて思ったんだスパイダーマンになりたいって
通気口ばかりのあの白い壁をとぼけた顔して歩いてみたいよ
女の子たちはねぇ2人ともじっと見つめているよ
彼はそんなことに気付かずに1人だけ静かになって
一番しゃべらない男が天使ならラッキーなのにね
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