終わりの十五。/榊 慧
 
級生の友達が身近に欲しかった。他の同級生みたく。わいわいしたかった。
けれど俺はおかしいのだ。異常なのだ。もう仕方がないと開き直っている。


そのことが、もしや不幸なのだというのだろうか。俺の頭の中に新しい知識を入れることは俺にとってこの上ない快感で、静かなところで昏々と文章を読むのは至福の時間だ。(ただし、その“静かな”がなかなか無いので困っている。)そして「あああれはそうだったのか。」「これはあのときの、」と記憶がリンクしていくのも嬉しい。特に変わったことだとは思わない。「これをこうしたい。」「行って、見てみたい。」という計画を立てるのはとても楽しい。(実行するには少なくとも後五年は
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