有楽町線/kauzak
 
銀座一丁目行き
まるでバスのような行き先を掲げて
開業した際に導入された電車は
千代田線のマイナーチェンジで
目新しさはなかった

けれど当時

沿線に従兄弟の家があったから
山吹色の帯の電車に乗る機会は
むしろ千代田線よりも多かった

山吹色の帯は明るくて軽くて
池袋の駅で乗り込む時にも
ウキウキと気分が高揚していたと思い出す

何が気分を浮き立たせたのだろう

疑問が解けないうちに追いうちをかけるように
路線図のラインカラーがいつの間にか
ゴールドにしか見えない色に変わっていて
少し居心地が悪いんだ
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