あなたへと続く朝/
ここあこころ
薄く
霜が降りる早朝は
透き通る柔肌に
衣服の滑り落ちる音
快く耳を澄ませる
街はようやくのこと
呼吸をし始めるそうだ
ふくよかに
乳房が笑いながら
云う
喧騒のない街には
泣き虫な子どもも
偏屈な大人もいない
まるで陶器のような質感
程好く濡れ
豊かな安寧に満ちている
あなたへと続く朝
頼りない腰回りが
しおらしく
ほくそ笑みながら
呟く
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