幼い恋/akane
 
たくさんのものを捨ててしまいました
あなたを追いかけるためにたくさん捨ててしまいました
でも、惜しくはありません
私の一番はあなたなのですから

胸にあるのはたった一つあなたへの恋の炎だけです
そっけない態度に、芯まで凍えそうにゆらめき
何気ない微笑みに、期待して燃え上がります

いっそ、空気のように無視してくれたら良かったのに

この恋の種は、わずかの間に芽吹き
たった一輪花を咲かせてしまいました
この恋は炎の花

わかっています
この花が実を結ぶことはありません

あなたは、私ではない他の一輪を愛でているのですから
ああ、この恋の炎はどこへやったらいいので
[次のページ]
戻る   Point(2)