おもかげ/みい
 
きみの部屋
わたし
ここで死んだらいい
ふたりで
いっしょうけんめい呼吸をして
いっぱいの
二酸化炭素へ
ほうむられるように

酸素なんか、
なくったって
生きられる
せかいへ



お昼に
炊きこみごはんを炊いたら
きみは
ぼくは、薄味がすきだなあ
と言った
お米のもともとの白の
おもかげ があるくらいの
そういうのがすき
と言って
めがねを
ゆげでくもらせながら


わたしは
ちょうどそのとき
なにかにさわってたかった

たとえば

きみの部屋
たくさんの呼吸をしたあとの
お願いごと
目をとじて、手をくんで、
やっと
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