あの頃の子供/まどろむ海月
のはどうしたことだろう
ベッドの周りをぐるぐる回りながら あの頃のことばかり考えて暮らしていた日々に
どうして戻ってきてくれなかったんだよ なんで今更 等々とわめきたくもあったけど
結局 足音をしのばせて何度も 綺麗な寝顔に魅入るばかりであったのだった
目を覚ます気配もないまま 深夜になった
いろんなことを考えすぎて もう頭はごちゃごちゃだった
眠いし 寝るとこないし 添い寝しちゃうもんね
返事がないから 入っちゃった
肩を抱くと柔らかいし 髪は好い匂いがするし
おいおい あの頃に欲情するなんて 相当の変態じゃないのかなあ
窮鳥懐に入れば何とかかんとかとも言うしなア
煩悩
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