明日の吹雪/
さかまき
枯れ木が暴風に凪
湿った木々が凍り付く夜に
彼女は静かに
静かに
ねぇ、
凍え死んだ彼女の心
僕は暖めたかった。
そう、
濡れて震え、発熱した頭のなかで
僕は正気じゃないやつ
曇ったガラス戸の
揺れる
彼女の目を見ていた
みるみる
哀れな双眼 何を僕に求める
僕は何を求める
ついに
彼女の目は
グリンと反転し
赤い双眼が彼女を崩壊せしめ
僕を永遠に縛り付けた。
叫べ叫べ叫べ
ああ ああ ああ
凍てつく吹雪が木々を粉に粉砕する夜
もう終わりだ
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