ぼくら/わら
あの空は
ぼくたちにとってのどんな色で
何かを忘れないための色になったりするんだろうか?
つきぬける青に白い雲ひとつ
思いかえせば、
この変わらない空の下を
ながい間、歩いてきたんだから
すこしはぼくたちも大人になったはずさ
どこにいったの?
きみの小さな手は
どこにゆくの?
そのまなざしは
きっと、また
この変わらない空の下で
出会えるから
「疲れたら空を見上げて。その空はきっと私も見てるから。」
と、あなたは言う
忘れそうなことも
忘れられないことも
見上げた、この胸の高くにあると思
[次のページ]
戻る 編 削 Point(21)