ぼくら/わら
 
あの空は
ぼくたちにとってのどんな色で
何かを忘れないための色になったりするんだろうか?

つきぬける青に白い雲ひとつ

思いかえせば、
この変わらない空の下を
ながい間、歩いてきたんだから
すこしはぼくたちも大人になったはずさ


どこにいったの?
きみの小さな手は

どこにゆくの?
そのまなざしは

きっと、また
この変わらない空の下で
出会えるから

「疲れたら空を見上げて。その空はきっと私も見てるから。」
と、あなたは言う


忘れそうなことも
忘れられないことも
見上げた、この胸の高くにあると思
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