白飯/
ゆうさく
ったんだ
痛かったんだ
炊飯のボタンを押して
小雨もよう
いつかの梅雨空はきっと
祖父が持っていった
湯気が立ち
想い出をかすませる
雨があがり
虹は生まれたけど
あすこのそらへは
わたれない
できたての米は
少しくぼみもよう。
付着している、
輝いたつやが
電灯のまわりに飛び散り
螢になったら、な
静かに食べる
明るい米つやが
涙をさそい
また、ぼくは
やさしくなる
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