らりるれろ/ろくましん
がいっちばん嫌れえなんだよ
あいつ、先頭で威張ってるだけじゃあ満足しねえらしくてよぉ
段にまで自分の名前付けやがって、いつだって親分気取りだ
腹の虫がおさまらねえや、こんちくしょう
いいから「ん」、もっとこっち来なって
優しくしてやるから、なっ
あっ
一言もいわねえで逃げやがった
あのやろう、とんでもねえ餓鬼だな
てめえなんざ、そうやって一生はしっこに引っ付いているのがお似合いだぜ!
こうして「ら」行は異形の者たちに囲まれていつも不満ばかりで
みんなの嫌われ者だったとさ。
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