ゆめ/ゆるこ
断片的な言葉を掴むと
空気がぶるる、と振動する
それは、小さな彼の心臓の鼓動と似ていて
わたしは目一杯だきしめてしまった
茜色の夕日が 宇宙に恋をした
その夜に 幽霊たちは消えてしまった
ふわふわのカーディガンを羽織ったあの子の初恋も
一緒に終わりを告げてしまった
金星が、
軌道を解脱して、わたしの家の前までやってきた
小さな家ですが、どうぞ と 招き入れようとしたら
他の星までやってきた
どうやら我が家は太陽になってしまったようで
新しい軌道が 生まれた
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