焔の園/十二支蝶
小さく噛み砕いて この脈で 辿り着いたのは
雲の空
味わう瞬間もなく 一筋に凍る
貴方の耳に話がしたい そう希望の中で囁く
言葉を口にする鳥が 決して碧くない空を
泳いでいるのなら ここは間違った幻
味わう瞬間もなく 灰になる
貴方の背中を求めていた
貴方の抱擁を感じていた
見つめられる度 鼓動する 初めての膜
さあ 我等 自然に乗っかって
何処へでも旅に出よう
命の赤さえ知らぬ世界へ あの園へ
味わう瞬間もなく 一筋に流れる
味わう瞬間もなく 灰になる 愛しい灰に
貴方の背中を欲しがって
私は私を捨てたがる
貴方のその手が恋しくて
私は私でいられなくなる
貴方の背中で広がる感情
それがこれなら
さあ 我等 自然に乗っかって
何処へでも旅に出よう
命の赤さえ知らぬ世界へ あの園へ
戻る 編 削 Point(0)