一時停止/
北村 守通
インターネットにより
世界は発散に向かっていたが
戻ってきた土地は
歳を重ねて
背が丸くなり
収束していた様子だった
私の空間は
止まっていた
拡大するでもなく
収束するでもなく
一切の時間に対して
変化なく
止まっていた
置いてきぼりをくらったのか
はたまた
勝手に先走りすぎたのか
見当もつかないのだが
一人ぼっちであることに
変わりはないということに
安堵して
残っていたコーヒーを
片付けることにした
戻る
編
削
Point
(3)