僕の小鳥をあげるから/水島芳野
何もかもから忘れられるための方法を探しながら
青い小鳥の歌を聴こう。
こんなにも見捨てられた楽園の中で
君の描いた僕のいびつな肖像画は
とてもお誂え向きに思える
(こみ上げる歌声に泣き叫んだ
どこに行ったら君を失うことができるんだ
世界はこんなにも残酷で
そしてうつくしい。
(吐き気がしそうなほどにね。
何もかもから旅立って
安らかな寝息をたてたいと思った
君の好きだといった花を花瓶に挿して
そして君の夢を見ようと
星の散りばめられた夜空を見ても
君は僕の残酷な詩(うた)ばかり聴きたがる
すべてを諦めきった穏やかな微笑を浮かべながら
世界への愛をどこかに置き去りにして。
愛を謳わない薔薇を薙ぎ払って
美しい国に行こうか
そこかしこに溢れる麗らかな歌声は
すべてがすべて、君だけのものだよ。
だからそう、
Be Mine
僕のものになって。
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