Ti Amo/見崎 光
 

息を吐く

真新しい白が
光を抱いてキラキラと
唇に溶けた


寂しさを消すように
この掌を差し出すと
綿毛のように柔らかな白が
指先を凍らせて
まつげにとまった

笑い声は幻想のなか
となりに風が並んでる
光を纏って金色の
ここに今
誰も足を踏み入れてはいけない


息を吸う

真新しい白に時間を抱かせ
キラキラと揺れるそこに
唇を
凍えそうな唇を一時
預けておこう





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