名前/ろくましん
どん底から這い上がった成功者として
それは、「蔑み」から「羨望」に変化していた
彼女は期待通りに新たな役回りを見事に演じた
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しかし、「売女」という名前は
人々の頭から消えることはなかった
醜悪な果実ほど甘美なもの
人々は好んで彼女の過去を口にし
子供から老人まで誰もが知ることになった
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彼女は考えた
拍手と歓声の中に潜む
「売女」という名前は鼬の眼
永久にそれから逃れる術はない
ついに彼女は耐えきれず
祭壇を降りる決意をする
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しかし、状況は何も変わらなかった
どこであろうと自分を名前で呼ぶ声が聞こえる
世界は不可逆で
彼女は外出を控えるようになり
精神は蝕まれていった
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彼女は死んだ
それには彼女なりの理由があり
誰かのせいにするには容疑者が多すぎた
ただ一つ変化したのは
彼女の「死」という新たなエッセンスが加わったことで
再び男達は興奮を覚え
彼女はさらに何千万回も犯された
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