サンタさんはどこに消えたのか/こめ
 
いつだって人は小さい頃

誰でもその赤い服を着た

もじゃもじゃの白い髭のはやした老人に

夢を乗せてとばしてたけど

今は一人雪降る道でたばこに火をつけ

ぽろりぽろり落ちては重なる雪の上に

しっかりと足跡を付け

気がついたら僕らはあの頃はあの頃になっていた

今は今昨日はもう過去

それくらい分かっている

月明かりが鋭く差す

結構時間はたったんだなと

自問自答を繰り返す

なぜ雪の降る日の夜は

こんなにも孤独におびえるのだろうか

あなたはいつもそばには居たけど

いつだってぼくはあなたの隣にいたけど

それは昨日

今日じゃない

そう人の気持ちは二重も三重も重なって

裏の顔を隠す

人間なんてみんな仮面をかぶっている

そして誰も知らないところで血を流す

夢とか希望とか今ではもうゴミみたいな物

ぼくっていつからこんなに醜くなったんだろう

枕元にプレゼントは置いてないよ

サンタさんはどこに消えたのか
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