恋・・・あるいは純愛/千月 話子
 
長距離で見詰め合った
   あなたは 私をまだ知らなかった

日記のような手紙を書いた
   あなたは 深夜ラジオでメッセージをくれた

海辺の風に吹かれて目をつぶった
   あなたは 風に吹かれながら
        私の 背中越しに海を見ていた

いい事があった日は 横に座った
   あなたは 笑いながら頭をフワッと撫でてくれた

頬を寄せた 体に触れた 匂いを憶えてる
至近距離で見詰め合った 腰に手を回した 掌の温もりを憶えてる

あなたは 女運が悪いと言っていた
私達は それでも 遠いところで
ゆらゆら と 繋がっていたので

それは 私のせいじゃない・・・と 思った。


戻る   Point(2)