Maria/Izm
その指先が触れたのは
冷たく操られた過去
散らばる破片に揺れる想い
乱れた世界に残された
あの微かな記憶が僕を狂わせる
震えた瞳が
蝶のように 螺旋の中へ
染められた空
造られた空に願い、
朽ち果てるまで
セピア色に重なる想いが駆け巡る
静寂は哀しみの先へ
闇に染まる瞳は
透き通る夜空に涙を流す
月明かりに照らされた
君の影が微かに震え
曖昧な安らぎに戸惑いながら
そっと微笑みを
繰り返す過ち
加速する欲望
脅えたように揺れる花
この風さえ 今は
もう誰にも消せない
罪の証
散らばる記憶に
ただ答えを求めている
ボクの指先に触れる過去は
冷たく操られた記憶。
静かに沈む身体から
銀色の宙へ叫び続けた
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