「 花火 」/椎名
 
夜の空に大輪の花

あでやかに咲き

はかなく散る



まるで

恋のように



あんなに激しい花が

散り際は何故

あんなにも儚いのだろう



はらはらと

二度と戻らぬ

輝き



散り散りに

二度と戻らぬ

花姿



失えば

二度と手に入れられない

愛しい人の

こころのよう



切なくて

それでも焦がれずにはいられない

美しさ



ひとときの






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