星の岬/
yo-yo
て走るのです
車のウインドウを少しだけ下げれば
シトラス文旦の風が聞こえる
星と霜が降り積もる
かつて地の果て人の果てだったところ
岬の洞窟が海にひらいている
(心ニ観ズルニ、明星口ニ入リ)
星を知った偉いお坊さんのようにもなれず
砕け散った真昼の星がまばゆくて
ただ鯨の海をさまようばかり
やがて深い午後を曳航して
空と海がひとつになれば
ふたたび闇を裂く
奇跡の星が見えるでしょうか
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