十三夜/蒼木りん
 
月があかるくて

夜空は

いつか見た

君の瞳の奥のように

蒼く澄んでいる

わたしの寒い背中に

君の暖かい体温をください

そして

頭をつつみ込むように

しずかに抱いてください


『 言葉は..

  本当のことだけ

  呟くように

  言って... 』


今だけは

この人の中にいることを

許してください

罪なき存在に

もたれかかることを

許してください



      
         (2003.10.9)
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