conversation/あすくれかおす
 

ちぎれる/涙を
失速する
手だてがない


星は
流れる
蛇口をひねったね


ほの明るい/爪先のすみか
いつか
眩しく発達して


そこにはもう
ぼくたちの輪郭はないから
近くても
遠くても
出会うことができる





絲をかさねて/森をあむのだ
子どもたちは
手をつないだまま
温帯に広がって
大地はいま
すべてが/結ばれたようで
すべてが/柵のようで



ぼくたちはもう出会っている
小さな家にある
浴槽のカーブに
背中をあわせ
ひとり思う



今夜もはじめよう
いちばん後ろで/まつ夢の
続きみたいな
ぼくたちの会話を









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