Kくん/さとう 星子
 
女の子から声をかけられると
少し戸惑ったような純朴な仕草

もう
この世界には
彼は
私の記憶にしかいない

命 命 命 

「生きるということは
死なないということ」

そんな極論が
私の頭の中でまわってまわって
肉まんを温められるくらい熱くなる

Kくん
君は今
平和に暮らしているだろうか

そして
宇宙のことを思い
月に旅立つ夢を見ているのだろうか

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