No Signal/BOOKEND
寝違えたらしい首が痛い。
喉がヤケに渇いていたけど、起き上がるのが億劫だったし、上手に左腕を引き抜く自信もなかった。
夜には出かけなくちゃならないけど、それまでには時間があり過ぎる。
流しっぱなしのラジオから波情報が流れてて、そう言えば海なんてもう何年も行ってない事を思い出した。
サーフィンした事ないけれど。
夜には出かけなくちゃならないけど、それまでには時間があり過ぎる。
仕方がないのでボクはもう一度目を閉じた。
かけるべき言葉が見つかるまでずっと、目を閉じていたかった。
そうだ。
ここはあの歩道橋の向こう側だったんだな。
戻る 編 削 Point(0)