交絡/伊月りさ
日向
欠伸をしている わたしの
弛緩したくちびるに
消防士が侵入をする
繊細な内臓
大音量のなかで わたしの
太陽が鎮火した
焦げ臭い
拒むきみを探るゴムホースの舌
ちろちろと また
燃上した肉体が海に沈められている
びしょびしょになっている
焦げ臭い
炭化したゴムホースの気管
創生 そうして 破壊する
きみは神様になられたようだが
殺したいのなら死ねばいいのだよ
殺したいのなら死ねばいいのだよ
小惑星をひとつずつ握り潰している
理不尽な手、ねえ、
わたしを殺したいならきみが死ねばいいんだよ
境界線は溶解して
巨大な岩になっていく
消火活動
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