「冬の到来」/広川 孝治
それでも構わない
僕がその雪で
空を見上げ
そこに冬の到来を見たように
僕が淡く消えることで
それを見た人が
新たな時代の到来を見て取り
変革の必要性に気付いてくれるなら
それでも構わない
☆
凶暴なまでの突風に対して
立ち向かう僕の目には
低く垂れ込めた雲の向こうに
温かな陽光と
限り無い蒼天が映る
たとえ今
雲に覆われていようとも
そこに必ずあるのだ
忘れてはならない
呑み込まれてはならない
どんよりと垂れ込める雲が全てではない
例え遮られようと
ここまで届かないように思えても
必ず光は存在する
な
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