はいけい/
蒼木りん
めに
付属する荷物の多さに 気が遠くなる
人間なんてマヌケだ
けれど
どれも 尊いのだろうと思う
長い髪は
厄介で重いけれど
ゆれて 私の背中や腕を撫でてくれる
私が私を慰める
うねった髪ではいけない
トロンと真っ直ぐでなければ
そう
彼が触れてくれるから
なりゆきの彼が
想い出してくれるだろうか
また「逢いたい」と言ってくれるだろうか
雑多な背景のない
私だけを
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