ミィナ/ゆるこ
透明な 呼吸を繰り返す
小さく脈打つ 心臓を感じながら
遠くの空を飛ぶ気球や
赤く腫れた水分を思う
地球とひとつになれた朝
結合部分からはマグマが流れた
やがてすべて 包み込み
光の中で消えた
(もうそろそろ
(望んでいいのかな
小さな手足を広げるミィナ
白いワンピースは風に揺れ
長い髪は金色の砂を走る
(この光が次におちたら
本を捲るように
さり気ない仕草で
ミィナの指先は
曇りをなぞる
(この夜が明けたら、
飽和した 曖昧な感情体
それは筒抜けの体温を奪い、
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