組曲(八月)/船田 仰
っぺらい深夜の声を聞いた
この惑星は弁当屋の横からするシャンプーのかおりによって
懐かしいふりして笑った
かえれないくせして
みんな寝てていいから聞いてて
時計が動き出すシンデレラを呼応させる
そこからまた
“ドゥーアイ?”のっけたリュックの内ポケットだよ
きみのてのひらの厚みが見せた
おくのほうのゆるぎない方法で
ドラムとヴォーカルの鼓動の相似
表示演じきってる
演じきってる
言葉が全部を外してる
ねえ意味しきってる
それから
会いたいんだベイビー、伝えてください
そんなもん嘘だって
あさやけが目に染みたとしても
ねえベイビー、明日が指先にからまった
だから“キャンユー?”、静寂のまえだから
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