サンタクロースの白い袋 /服部 剛
 
先月開店したばかりの 
真新しいコンビニの店内に 
入るとばったり 
大きいふたつの瞳と 
目が合った 
「 おぉ 」 
小学校の同級生のともこちゃんは 
すっかりいいお母さんになっていて 
隣の旦那の後ろから 
ひょっこり大きい瞳の男の子 
「 そういえば校長になった 
  鬼泰治(オニタイジ)先生も 
  今年最後の教員生活らしいね 」 
「 来年の桜の咲く頃にでも 
  皆に声かけて 
  6年2組の教室に集まろうか? 」 
「 考えといてね 」 
「 じゃあまた 」 
挨拶の四文字では言い表せぬ 
懐かしさが湧いて来る
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)