暴力と責任、若しくは<善悪の彼岸>−「存在の彼方へ」を読んでみる11/もぐもぐ
の神頼みといったような、生易しい神では到底ない。その神が、ユダヤ人をエジプトから出させるために、次のようなことをする。
「エジプトの国で、主はモーセとアロンに言われた。「この月をあなたたちの正月とし、・・・イスラエルの共同体全体に次のように告げなさい。『今月の十日、人はそれぞれ父の家ごとに・・・小羊を一匹用意しなければならない。・・・それは、この月の十四日まで取り分けておき、イスラエルの共同体の会衆が皆で夕暮れにそれを屠り、その血を取って、小羊を食べる家の入り口の二本の柱と鴨居に塗る。そしてその夜、肉を火で焼いて食べる。・・・その夜、わたしはエジプトの国を巡り、人であれ、家畜であれ、エジプト
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