Dear弱虫さん/哀音
 








君の笑顔が辛かった

僕に似ていて辛かった


助けてもらう前の僕にそっくりで

聞いているのは僕なのに

君よりも涙を堪えてた


辛いよう

助けてよう

叫ぶことをしなくなったのは

強くなりたかったから

強くならなきゃいけなかったから


まだ大丈夫

もう大丈夫

辛くないって思い込むようになったのは

守りたい人がいたから

守らない訳にはいかなかったから


ねぇ、知ってるかい

弱虫には弱虫の気持ちが判るという素晴らしい能力がある

だから僕には

君の辛さも恐怖も

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