アラスカ〜シアトルのビールと雑誌と/鈴木もとこ
を通して
伝わるその自然の厳しさに、雄大さに、豊かさに心が震えたのだった。
アラスカは何時の間にか私にとってとても大切な場所になっていた。そして尋ねるべき
場所となっていったのだった。
チャンスはあっけなくやって来た。
今年の勤続15周年に休みが5日間もらえるらしい。土日と合わせると一週間だ。
辺境旅行の相棒は、長年の夢である南米1人旅を決めてしまったし、自分の行きたい所は
もう1つしかなかった。「こういう時は高くても自分の行きたかった所に行ったほうがいい
んだよ」と相棒。そうかも知れない。自由気ままな1人旅も悪くないだろう。
―アラスカだ。行くしかない。
それから大
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