この螺子は叫びながら/伊月りさ
プラスで
廃品の
螺子を外して
新しい文明を浮かべている
叔父の頭の
螺子は外れて
いるけれど
ずんぐりとした小さな背中、
埋没させる金属に
持ち寄られた期待に添いたい、優しい、
ずんぐりとした小さな背中、
お馬さんごっこをしてくれた
叔父の頭の
螺子は外れて
いるけれど
わたしの指から溢れ出る
非日常言語の一滴が
色づく理由があるのなら
それは深い、ガラクタの森に
無限の光が見えている
ひとりの男の遺伝子だ
配線をかき集め
電流を喜んで
絞殺を目論むそれに
体温を感じている
ずんぐりとした小さな背中、
今日もなにかを拾っては
プラスで
マイ
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