義母(はは)を悼みて/
ならぢゅん(矮猫亭)
春の雷母の遺せし管四本
風光れ母は遺せし金の尿
初つばめ月命日の軒かすめ
旅やつれ運ぶ疾さや初燕
枇杷実る月命日も二度目かな
ほととぎす亡母(はは)も天辺駆けをるか
五月雨や普及於一切濡らしゆく
義父(ちち)ひとり衣更ふ日も延べしまま
入梅や自由と書いてみたくなり
手向けしは螺髪の如き花あぢさゐ
汗拭ふ義父(ちち)の庭べに夏蝶来
新盆や亡母(はは)の御前に酔ひ伏して
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