熱帯夜/
あきな
死んでしまえば
と頭によぎる
悲しみも苦しみも
喜びも傷みも
感じることなく過ごせるのに と
暑い夜の熱気が
頭の中に入り込んで
心は何も感じることなく
ベールの中に小さく収まって
熱を帯びた肌は眠れずに
意味もなく涙を流す
こんな夜は眠れない
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