ぼよよんの詩/小川 葉
 
 
ぼよよんと
ゆれながら
おっぱいが泣くのです

ぼよよんと
あふれながら
波が岸辺に
たどりつくのです

ぼよよんは
涸れてしまうまで
泣いてます
命が命になるまで

波の間に消えていった
ぼよよんたちの
死者のため

はじめて海にやってきた
山の子供たちが
渚にいくつも
いくつも
浮かんでいるのです
 
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