眼鏡のせかい/小川 葉
 
 
眼鏡をかけて
泳いでるこの世界は
海の底

けっして
外してはならない
溺れてしまうから

眠るときだけ
外します
息を止めて
眼鏡から
あふれる海の中へ

目覚めると
そこは水びたしの朝
眼鏡をかけて
夢を探しに
また海の中へ

眼鏡を通して
世界からせかいへ
私からわたしへ
いつもそのように
 
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