雨とアキバとトイレの匂いと香りについての考察/紫音
 

 相応しい 匂い
携帯小説/青春メッセージ/刺青とへそピアス
軽くて薄くて世界最小最軽量
(文字数が内容に反比例 短歌なら良かったろうに)

  *

眼鏡で野暮ったい服装で隣の人とはよくしゃべる
似ている
誰も彼も/そこもここも/いつもいまも
矜持と関心さえ
鋳型みたいになって
(バリは出るけどね)
タンスに収納された異世界
掌で踊りましょう/掌ノ上デオドケマショウ

ほんのり甘めの醤油注し
こびりついた赤黒い粉っぽいソレ
舐めてみるとやっぱり醤油なのだけど
似ているだけではみ出しものなんだ
楊枝とつまみさえ
敬遠してしまうのだから
雨粒でも眺めていよう

トイレ
トイレ
トイレ
股の名は知らない
流されても流されても
残るよ コレ

  *

栗饅頭/秋刀魚の塩焼き/茶碗蒸しの銀杏
匂いは世界を誤魔化して

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