書簡−極数のはてに−/構造
祝祭についての言句ありがたく頂戴しました。
安穏と甘美をともにして
やわらかな萌える緑のもとでささらと流れる清水に
お互いにそっと口をつけて冷涼とその固さを愉しむ
あるいは龍田川のおだやかな流れに溜まりゆく紅葉をながめ
しずんでいく執心をまさに天然としてあきらかにする
そういったことも祝祭としてよいのかもしれません
それもみやびごとしてはよいでしょう
にぎりしめてしのぶのもこえとため息にあらわすのも
いずれもむつみのうちで正邪はありません
ですがそういうことについて語るまえに
ごく乱暴に申し上げれば、まつるとは共有ということでしょう
つまりはともに安楽したうえでわらいな
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