現実、夢、リアリティー−「存在の彼方へ」を読んでみる8(2)/もぐもぐ
たもの〕を、起源を欠いた過去を意味しうるのだろうか」(p37))
「超越的隔時性」、「起源に先立つ過去〔過ぎ越したもの〕」。これは結局、「リアリティー」の「由来」や「源泉」は「知りえない」ということである。人間は「夢」か「現実」のどちらかに属しているしかないが、「リアリティー」はそのどちらも「超越」したものであるから、「夢」の中にも「現実」の中にも「リアリティー」の確たる発生源を求めることは出来ない。リアリティーは確かにどこからか「来た」、しかしそれが何処からなのか、それを私は知ることが出来ない。けれども、由来を知ることが出来ないとは言え、「リアリティー」は、まさに私を襲った「圧倒的な」力を
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